良い絵本の選び方 Vol.2
絵本を選ぶ次のステップは、“大人も子供も満足できる物”であるか。
絵本を選ぶ際、大人の趣味に走り過ぎないように注意しましょう!
しかし、幼い頃から絵本を読んでいない人にとっては、絵本を選ぶことは非常に困難だと思います。
そんな方の為にも、絵本選びのポイントをお伝えします!!
絵本とは、「絵と文章、この両方があって成り立つ物」です。
絵と文章の両方を見て、大人にも子供にも満足できる物であるかを考える必要があります。
原画がどんなに素晴らしくても、文章が良い物でなければ、それは“良い絵本”であるとは言えません。
また文章が素晴らしくても、絵が納得できる物でなければ、この本も“良い絵本”ではありません。
文章と絵を一緒に観ることで、絵の良さが分かることが多いです。
“絵で語る(文章では書かれていないけれど、絵で語っている)”、これも絵本の特徴です。
文章も絵も両方とも丁寧に書かれ過ぎると、今度は想像する余地がなくなります。
絵を見る時のポイントとして、“方向”に注目してみてください!
登場人物が、ページの進行方向を向いていたり、逆を向いていたりします。
これには意味があるのです!!
進行方向を向いている時は、登場人物の気分が前向きな時が多い。
嬉しかったり、楽しかったり♪
進行方向と逆の方向を向いている時は、気分が後ろ向きな時が多い
。悲しかったり、辛かったり。。。
この“方向”には、工夫がされているのです☆
1948年に出版されたフィッシャーの「ブレーメンの音楽隊」。
この作品では、この“方向”が非常に上手く使われています!
困っている場面では、動物達は進行方向と逆を向いており、行き先が決定した場面からは進行方向を向いています。
また、この絵本は余白が目立ちます。この余白は登場人物の心情、空虚さを表現しています。
このように、絵は文章と同様、もしくは文章以上に語るのです☆
絵本は子供の美的標準を作ります。
子供は、絵本のストーリーが気に入れば、絵も吸収します。
そして、それが子供の美的経験となり、美的判断の土台を作ります。親が選んで与える絵本1冊1冊が、子供の美的感覚を作り上げるのです。
だからこそ、大人の趣味に偏り過ぎていないか、文章と絵はどうだろう、などをよく見て選んであげたいですね♪