毛糸のボールの入った箱

モンテッソーリ教育の教材の中に「毛糸のボールの入った箱」という物があります。
上に4cmの穴の開いた1辺20㎝の木の箱と、布もしくは毛糸で編んだボール(蓋の穴より大きめ)5~6個のセット。


この「毛糸のボールの入った箱」は、私が作った物です。
合皮製のごみ箱(?)を利用しています。

毛糸のボールは、あみぐるみの頭の編み方を参考にしました。
ボールの詰め物としてはストッキングなどが、洗濯した時に乾きやすいのでお勧めです☆

 

対象年齢:12か月

 

遊び方は、ボールを穴の上に置き、グっと押して穴に入れる。

箱の蓋を開けて、ボールを取りだす!という非常にシンプルな物!!

 

この教材の目的は目と手の協応指の可能性の探求物体の永続性の獲得です。
 

目と手の協応
実は、意図的に掴むことより、意図的に手を放すことの方が非常に難しく、できるようになるのは18カ月頃だと言われています。
ボールを穴の上に置き、そして手を放す、蓋の開閉等の動作が、目と、そして自分の意識と手を連動させる練習になります。

 

指の可能性の探求
色々な指(親指、3本の指、掌)で押すなど、自分の指の可能性を探求し、理解する。
蓋の開閉時の指の動かし方と、ボールを掴む時、ボールを押し込む時の動かし方の違いを理解する。

 

物体の永続性
生後7~8か月になると「物体の永続性」が身に付きます。

「物体の永続性」とは、目に見えていないけれど、その存在が消滅した訳ではない、ということを理解することです。
「物体の永続性」が見に付くまでは、母親の姿が見えなくなると
「お母さんが消えちゃった!!」
と、悲しく、そして不安になって大泣きしたり・・・
玩具にハンカチ等を被せ、見えなくすると、目の前にあるハンカチの下の玩具ではなく、他の物に興味が移ったりします。
しかし「物体の永続性」が身に付くと、母親の姿が見えなくなっても、母親がいるであろう方向をじ~っと見ていたり・・・
ハンカチを取り払い、下にある玩具を見つけたりできるようになります☆


この「物体の永続性」が身に付くと、穴に押し込んだボールが、箱の中に入っていることを理解し、穴の中を覗き込むようになります。
そして蓋を開け、ボールを中から取り出すことができるようになります。

 

最初は2~3個のボールを準備してあげて下さい。しかし子供は、1個のボールで繰り返すことが多いです。

 

子供に遊び方を提供する際、「ボール」、「押す」、「開ける」などの簡単な言葉も提供していげると良いと思います!

この時期の子供は、全ての物の名前(名称名詞)を知りたがる傾向があります♪

 

また繰り返しは、その動きを獲得する為にも非常に重要なことです。

ですので子供が集中して繰り返している間は、極力邪魔をせず、満足するまで繰り返させてあげて下さい。

 

 

この教具を作り、そっとまーやの部屋のオモチャ達が並ぶ棚に置いておきました。
まーやはすぐに気がつき、手に取ってくれたので、遊び方を提示。
すると、すぐに一人で遊びだしました♪
穴にボールを押し込むと・・・・・穴の中を必ず確認する!!
そして蓋を開けて、ボールを取りだし、蓋を閉める!完璧です☆
この工程を繰り返すこと延々30分!!!

 

不器用ながら一生懸命ボールを編んだ甲斐がありました♪

結構気に入ってくれているようで、良く遊んでいる姿を目にします。
時々、他のオモチャ達も箱の中に入っていますが!笑

 

これは簡単に作れるので、良かったらお子さんに作ってあげてみて下さい♪

 

箱を選ぶポイントは、無地で落ち着いた色であること。
蓋の開閉が子供でも簡単にできる物であること。
毛糸はベビー用毛糸や、オーガニックコットンの毛糸など、安全な物を選んであげて下さい。